* 以下は、米国本社Gap Inc.のプレスリリースの日本語訳です。英語の原文はこちら
第4四半期の純売上高は市場シェア拡大により増加
第4四半期の営業利益拡大は継続的な財務面と運営面における厳格化を反映
通期の営業キャッシュフローは15億ドル、年度末の現金残高は19億ドル
サンフランシスコ – 2024年3月7日 – Old Navy、Gap、Banana Republic、Athletaを傘下に持つ米国最大手のスペシャルティリテーラーであるGap Inc.（NYSE: GPS）は本日、2023年度第4四半期と2024年2月3日を終了日とする2023年度の業績を発表しました。
Gap Inc. のプレジデント兼CEOのRichard Dicksonは次のように述べました。「第4四半期はOld NavyとGapのトレンドの改善および収益とキャッシュフローの継続的な好調が反映され、市場シェアの拡大とともに、いくつかの主要指標で予想を上回りました。私たちがこれまで培い、そしてこれからも追求し続ける財務面と運営面における規律の厳格化により、収益性の高い成長と株主への価値を生み出すことを目指し、ブランドの再活性化に重点を置いて取り組むことが可能になっています。やるべきことはまだたくさんありますが、私はチームの献身的な努力に鼓舞され、これからの可能性に触発されています」
52週の2022年度と異なり、2023年度は53週ありました。そのため2023年度第4四半期と通期の業績は昨年より一週多い期間で集計されていますが、前年比の業績は追加週を除外して算出しています。
2023年度第4四半期 - 財務結果
- 純売上高は43億ドル、前年比1%増（Gapチャイナ売却の影響による推定2パーセントポイント減を含む）。追加された53週目により第4四半期の成長率は約4%ポイント上昇しました。
- 既存店売上高は前年比横ばい。
- 店舗売上高は前年比4%増。
- オンライン売上高は前年比2%減で、純売上高総額の40%を占めました
- 売上総利益率は前年比で530ベーシスポイント上がり、38.9%でした。
- 商品粗利は、主に物価の下落と当四半期中の販促活動の改善により、前年比で500ベーシスポイント増加しました。
- 家賃、店舗関係費、減価償却費（ROD）の対売上高比率は、前年比で30ベーシスポイント改善しました。
- 営業費用は14億6,000万ドルでした。
- 営業利益は2億1,400万ドル、営業利益率は5.0％でした。
- 実効税率は、特定の納税準備金の取り崩しにより15.1%でした。
- 純利益は1億8,500万ドル、希薄化後1株当たり利益は49セントとなりました。
2023年度通期 - 財務結果
- 純売上高は149億ドル、前年比5%減（Gapチャイナ売却の影響による推定2パーセントポイント減を含む）。追加された53週目により通期の成長率は約1%パーセント上昇しました。
- 既存店売上高は前年比2%減。
- 店舗売上高は前年比3%減。当年度時点の店舗数は40か国以上で営業する3,560店舗、その内直営店は2,562店舗。
- オンライン売上高は前年比7%減で、純売上高総額の37%を占めました。
- 売上総利益率は38.8%で、前年度の決算書ベースの売上総利益率から450ベーシスポイント増、前年同期の調整後売上総利益率からは380ベーシスポイント増となりました。
- 商品粗利は空輸費用の減少および販売促進活動の改善により、決算書ベースでは前年度から490ベーシスポイント増、調整ベースでは前年度から420ベーシスポイント増となりました。
- 家賃、店舗関係費、減価償却費（ROD）の対売上高比率は、前年比で40ベーシスポイント縮小しました。
- 決算書ベースの営業費用は52億2,000万ドル、組織再編費用の8,900万ドルと建物売却益の4,700万ドルを除いた調整後の営業費用は51億7,000万ドルで、主に戦略的措置による節約により前年比6%減となりました。
- 決算書ベースの営業利益は5億6,000万ドル、決算書ベースの営業利益率は3.8%でした。
- 組織再編費用9,300万ドルと売却益4,700万ドルを除いた調整ベースの営業利益は6億600万ドル、調整ベースの営業利益率は4.1％でした。
- 決算書ベースの実効税率は9.7%でした。調整ベースの実効税率は11.0%でした。
- 決算書ベースの純利益は5億200万ドル、決算書ベースの希薄化後1株当たり利益は1.34ドルとなりました。
- 組織再編費用と売却益を除いた調整済純利益は5億3,600万ドル、調整後の希薄化後1株当たり利益は1.43ドルで、これには約0.29ドルの個別税金費用の戻し入れ、および第53週に関連する推定0.05ドルの収益が含まれます。
貸借対照表およびキャッシュフローの要点
- 2023年度の現金および現金同等物残高は、前年比54%増の19億ドル。
- 2023年度の営業活動に伴う純現金収入は15億ドル。営業活動に伴う純現金収入から有形固定資産の取得による支出を差し引いたフリーキャッシュフローは、11億ドル。
- 期末在庫は20億ドルで、前年比16%減。
- 2023年度通期の設備投資額は4億2,000万ドル。
- 第4四半期の配当金の支払額は1株当たり15セント、総額5,600万ドル。2023年度に支払った配当金総額は2億2,200万ドル。当社の取締役会は2024年度第1四半期の配当金を1株当たり15セントとすることを承認。
非GAAP財務指標である調整ベースの売上総利益、営業費用／販管費、営業利益、営業利益率、実効税率、純利益、希薄化後1株当たり利益およびフリーキャッシュフローに関する追加情報はこれら指標に最も直接的に対応する当該期間のGAAP指標との比較と共に本プレスリリースの最後にある表に掲載されています。
2023年度第4四半期および通期 - グローバルブランド結果
既存店売上高
Old Navy：
- 第4四半期の純売上高は22億9,000万ドル、前年比6%増。既存店売上高は2%増。Old Navyブランドの既存店売上高が2四半期連続でプラスとなり、業績と実行の一貫性が向上したことを示しています。
- 通期の純売上高は前年比横ばいの82億ドル。既存店売上高は1%減。
Gap：
- 第4四半期の純売上高は10億1,000万ドル、前年比5%減。Gapチャイナの売却に関連する売上高へのマイナス影響の推定値8%ポイントを除けば、売上高は前年比3%増となります。既存店売上高は4%増。5四半期連続で市場シェアを拡大したウィメンズの継続的な好調が業績を牽引しました。
- 通期の純売上高は前年比11%減の33億ドル。Gapチャイナの売却に関連する売上高へのマイナス影響の推定値7%ポイントを除けば、売上高は前年比4%減となります。既存店売上高は1%増。
Banana Republic：
- 第4四半期の純売上高は5億6,700万ドル、前年比2%減。既存店売上高は4%減。Banana Republicは世界観を高めることで進化を見せているものの、ブランドの再構築には時間がかかるため、基礎的なことの多くをより効果的に実行するにはまだすべきことがあります。
- 通期の純売上高は前年比8%減の19億ドル。既存店売上高は7%減。
Athleta：
- 第4四半期の純売上高は4億1,900万ドル、前年比4%減。既存店売上高は10%減。Athletaの業績は前四半期比で順次改善したものの、昨年は大幅な値引きを行っていたためより厳しい同期比結果となり、売上は引き続き苦戦しました。
- 通期の純売上高は前年比8%減の14億ドル。既存店売上高は12%減。
2024年度の見通し
当社の見通しは今後も継続する不透明な消費者とマクロ環境を考慮したものです。以下に、2024年度通期の営業利益の成長予測を2023年度通期の調整ベースの営業利益と比較して示しています。また、2024年度第1四半期の売上総利益の拡大見込みを2023年度第1四半期の調整ベースの売上総利益と比較して示しています。
2024年度通期
2024年度第1四半期
ウェブキャストおよびカンファレンスコールについて
本日、太平洋時間午後2時頃から、Gap Inc. のインベスターリレーションズのディレクターを務めるEmily Gackaが、カンファレンスコールにて当社の2023年度第4四半期および通期の業績について概要説明を行います。概要説明にはプレジデント兼CEOのRichard DicksonとCFOのKatrina O’Connellも同席します。
このカンファレンスのウェブキャストと使用する資料はinvestors.gapinc.comからオンラインで視聴／閲覧可能です。このウェブキャストのリプレイも同ページで視聴可能となります。
非GAAP財務指標の公表
本プレスリリースおよび関連するカンファレンスコールには米国で一般に公正妥当と認められる企業会計の基準とされるGAAPに従わずに算出された、「非GAAP財務指標」が含まれています。以下に説明する非GAAP財務指標の目的は、投資家に対し当社の財務業績に関する有益な情報を追加提供し、過去の業績と今後の見通しの総合的理解を強化すると同時に、経営陣が財務面、経営面での意思決定に使用する重要な指標に対する透明性を向上することです。当社では投資家が経営陣の視点から財務業績を見られるよう、また当社の本質的な財務業績を複数期にわたり同業界の他企業との比較において計算するための追加のツールとして活用できると考えているため非GAAP財務指標を提供しています。本プレスリリースおよび関連するカンファレンスコールに含まれる非GAAP財務指標の使用目的に関する追加情報は本プレスリリースに付属する財務諸表に記載されています。
本プレスリリースに掲載されている非GAAP財務指標は調整ベースの売上総利益率、営業費用／販管費、営業利益、営業利益率、実効税率、純利益、希薄化後1株当たり利益、フリーキャッシュフローです。これらの指標では、本プレスリリースに付属する財務諸表で発表される一部の項目に対する影響を除外しています。 さらに、当社の見通しには、2024年度通期の営業利益が2023年度通期の調整ベースの営業利益と比較して増加すると予想されることに加え、2024年度第1四半期の売上総利益が2023年度第1四半期の調整ベースの売上総利益と比較して拡大すると予想されることが含まれています。
当社で使用する非GAAP財務指標はGAAPに従って算出された財務業績の数値を代替するもの、またはそれらに優先するものとして考慮されてはならず、計算方法や調整の対象とする項目や事象の違いから他社で使用される類似名称の指標とは一致しない場合があります。当社より投資家のみなさまに対しては、非GAAP財務指標と直接比較が可能な本プレスリリース付属の財務諸表に掲載されているGAAP財務指標の照合を確認することとし、単一の財務指標のみによって事業分析を行わないよう強くお勧めします。当社が使用する非GAAP財務指標は、GAAPが定める標準的な定義がなく、いかなる包括的な会計規則もしくは原則に基づくものではないため、投資家にとっての有用性は限定的です。
将来の見通しに関する記述
本プレスリリースおよび関連するカンファレンスコールには、1995年米国私的証券訴訟改革法の「免責」条項に定義される将来の見通しに関する記述が含まれています。純粋に過去の事実に基づく記述以外はすべて将来の見通しに関する記述です。「予想する」、「見込む」、「考える」、「推定する」、「意図する」、「予定である」、「見積もる」などの用語やこれらに類似した表現も将来の見通しに関する記述とされます。将来に見通しに関する記述には、以下に関する記述が含まれます：財務面と運営面における厳格な規律の維持と実現、各ブランドの再活性化、当社のプラットフォームの強化、企業文化の再興といった当社の戦略的優先事項、エグゼクティブリーダーシップチームおよび、その役割と貢献、2024年度へ向けての当社の財務状況、継続的な業績改善、実行における一貫性の向上、およびブランド再活性化の基盤固め、各ブランドがトレンドに合った品揃えと明確な視点を持つこと、ブランド再活性化のためのプレイブック（戦略）、Old Navyのアクティブ市場における成長の加速、Old Navyでの一貫性の実現と優先事項の達成、ビッグアイデアでGapブランドを再活性化し、結果を出すこと、Banana Republicを再構築し、プレミアムライフスタイルの分野で成功を収めること、Banana Republicが2024年度に商品と実行の基本に立ち返ること、Banana Republicを再興し、ブランドの可能性を引き出すためのタイムライン、Athletaが2024年度に受ける前年度の大幅値引きによる影響、Athletaを成功に導くためのリセット、基盤となるメリットをもたらすAthletaの取り組み、有効性と効率性を向上させ、コスト効率と需要創出を推進するための運営能力の構築と明確化、テクノロジーツールと機能の向上、デジタルファーストの組織と考え方の育成、当社のプラットフォームを活用してさらなる価値創造を引き出すこと、企業文化に活力を与え、創造性と繋がりを促進すること、勝利できる企業文化の構築におけるチーフピープルオフィサーの役割、2024年の基盤強化、利益の回復、経費削減の取り組み、在庫管理、強固なバランスシートの維持などに関する規律への継続的なフォーカス、当社の配当方針および2024年度第1四半期に見込まれる配当、 2024年度に見込まれる純売上高、2024年度に見込まれる営業利益の成長、2023年度の週数が一週多いことによる2024年度への影響とそれに伴うタイミングの変更、2024年度の紅海における地政学的問題による影響、2024年度の消費者動向とマクロ経済圧力、2024年度のクレジットカード利用者の遅延損害金に関するCFBP（消費者金融保護局）の判断による影響、2024年度に見込まれる売上総利益の拡大、2024年度に見込まれる物価の追い風、2024年度に見込まれる賃料、共益費、減価償却費のレバレッジの引き下げ、2024年度に見込まれる販売管理費、戦略的計画を推進する上での効率性の見極めと追求、2024年度に見込まれる純利息費用、2024年度に見込まれる実効税率、2024年度に見込まれる設備投資費用、2024年度第1四半期に見込まれる純売上高、2024年度第1四半期に見込まれる売上総利益の拡大、2024年度第1四半期に見込まれる販売管理費、持続可能かつ収益性の高い成長の創出と株主への長期的な利益還元の実現。
これらの将来の見通しに関する記述にはリスクや不確定要素が含まれるため、将来の見通しに関する記述に記載されている内容から当社の実績がかけ離れる原因となる重要な要素も存在します。これらの要素には以下のリスクが含まれますが、これらに限定されません。いずれのリスクも当社の財政状態、経営成績、信用に悪影響を与える可能性があります：世界的な経済環境・地政学的環境および個人消費動向、米国および国際市場における当社事業の激しい競争、当社または当社のフランチャイズ加盟社が衣料品の流行や消費者嗜好の変化の評価または十分に猶予を持って対応することに失敗するリスク、ブランドイメージおよび評判の維持・強化・保護に失敗するリスク、在庫の効果的な管理ができないリスクとそれを原因とする売上総利益率と売上高への影響、在庫紛失を含む資産の損失や盗難のリスク、主要幹部の後任人事や人材の保持・適任者の継続的誘致に失敗するリスク、グローバル調達と製造に関連した当社事業（費用およびグローバルサプライチェーンを含む）に対するリスク、ベンダーが当社の定めるベンダー行動規範を遵守できない場合など海外からの商品輸入に関連した当社の評判や事業活動に対するリスク、貿易問題が費用の増大や当社への衣料品供給量の減少を引き起こすリスク、当社または当社のフランチャイズ加盟社が新店舗の開店地の特定・交渉・確保や既存店舗のリース契約の効果的な更新・改定・解約に失敗するリスク、さまざまなリスクや不確実性にさらされる戦略的取引への参加または参加を模索すること、事業戦略の変更あるいは事業再編による取り組みが意図した利益や予測したコスト削減を生み出さないリスク、当社の国際的な事業拡大が成功しないリスク、フランチャイズ加盟社あるいはライセンシーが当社のブランド価値を傷つけうるリスク、顧客、デジタル、オムニチャネルショッピングに関わる施策への投資が期待通りの結果をもたらさないリスク、費用の増加、法律違反、法律上および財務上の重大なリスクおよび当社のセキュリティ対策への信頼喪失をもたらす恐れのあるデータの漏洩または脆弱性に当社がさらされるリスク、当社のITシステムの障害や更新・変更により当社の業務が中断されるリスク、 当社のプライベートラベルのクレジットカードや提携クレジットカードに関連する当社のクレジットカードの取り決めによる収益やキャッシュフローが減少するリスク、外国為替レートの変動リスク、当社の既存店売上高や利益率に変動が生じるか当社が金融市場からの期待に沿えないリスク、当社の負債水準が事業運営および事業拡大に影響を与える恐れがあるリスク、当社および子会社が債務契約に基づく債務を履行できないリスク、当社の信用力の変化や市場環境の悪化により当社の金融資本市場へのアクセスが制限されるリスク、ESGの各事項に関連する規制や期待値の発展、自然災害や公衆衛生の危機（パンデミックや伝染病など）、政治危機（現在のロシア・ウクライナ間の紛争やイスラエル・ハマス間の紛争など）、世界的な気候の悪化、その他の大惨事が起きるリスク、適用法や規制の遵守または規制や行政の変化への対応に失敗するリスク、当社が種々の法的手続き・訴訟・紛争・賠償請求に対する弁護に失敗するリスク、消費需要に関する当社の予想が不正確であるか世界経済状況が当社の現在の予想よりも悪化するリスク、事業構造、業績または業界の変化により将来の期間において税引前収益の減少または既存の税金の繰越金の使用が発生し追加の繰延税金評価引当金が必要となるリスク、地理的構成における変化や収益水準または損益水準の変化、監査の見込み結果あるいは実際の結果、繰延税金評価引当金、新法が当社の実効税率に影響を与える可能性があるリスク、新会計基準の適用によって将来の業績に影響が生じるリスク、当社の決算の過程で、または当社が財務諸表に調整を加える必要が生じ得る後発事象の結果として追加情報が発生する可能性のあるリスク。
見通しと異なる業績をもたらす可能性のある要素に関する追加情報は、2023年3月14日に米国証券取引委員会に提出されたForm 10-Kに掲載の当社の年次業績報告書およびその後米国証券取引委員会に提出する報告書に記載されています。
これらの将来の見通しに関する記述は2024年3月7日付けの情報に基づいています。経験や将来の変化によって、明記または示唆された業績見通しが実現しないと明らかになった場合でも、当社は将来の見通しに関する記述を公式に改訂または修正する義務を負いません。
Gap Inc. について
Gap Inc. はアイコニックなブランドを傘下に持つ、米国最大手のスペシャルティリテーラーです。当社のOld Navy、Gap、Banana Republic、Athletaの各ブランドはメンズ、ウィメンズ、キッズ向けの衣料品、アクセサリー、ライフスタイル商品を提供しています。1969年の創業以来、Gap Inc. は従業員、地域社会、地球に対して正しい行動を取りながら、文化を形作る商品とエクスペリエンスを創造してきました。直営店舗とフランチャイズ店舗およびオンライン販売を通じて、世界各国で商品を提供しています。2023年度の純売上高は149億ドルでした。さらに詳しい情報はwww.gapinc.comをご覧ください。
IRに関するお問い合わせ：
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