循環と廃棄物

Image of recyclable Gap Inc. polymailer bag

真に持続可能なファッションを創造するためには、衣料品の原材料から商品としての寿命の終わり、そしてまた原材料に戻るまでのライフサイクル全体での取り組みが必要です。循環への投資を行うだけではなく、包装廃棄物を削減、リサイクル、撤廃する戦略があります。

目標

進捗

2025/2030年まで

ファッション協定のコミットメントに従い、不要または再生再利用の難しいプラスチックを、消費者向け包装資材からは2025年までに、企業向け包装資材からは2030年までに排除する*

2022年

Gap、Old Navy、Banana Republicで使用されているショッピングバッグ(不要または再生再利用の難しいプラスチックの大半を占める)の49%を紙資材に移行。Athletaの袋は100%再利用可能であり、今回の計算には含まれない。引き続き、プラスチックパッケージの測定を拡大。

2025/2030年まで

ファッション協定のコミットメントに従い、2025年までに消費者向け包装資材の半分以上を、2030年までに企業向け梱包材の半分以上を、100%再生素材にする

2022年

消費者向け配送用ビニール袋の50%と物流向けポリ袋資材の100%に再生資源を使用。消費者と企業向けに使用されるプラスチック包装資材の測定を継続的に拡大。

*不要かつ再生再利用が難しい、とはエレン・マッカーサー財団によると以下のように定義されます。 (1) 再利用不可、または、リサイクルやコンポストできないものは再生再利用が難しいと見なされている、(2) 人の健康や環境衛生に危険をもたらす有害化学物質を含む、(3) 同等の実用性を維持しながらその素材を回避することができる、(4) 他の物をリサイクルやコンポストする際の妨げになる、(5) ゴミになる可能性が高い。

 

循環への私たちのアプローチ

循環における私たちの取り組みは4つの柱で構成されています。

  1. 循環性を考えたデザイン:製品の寿命、再利用、リサイクル性にプラスの影響を与えるような選択をするためのツールをプロダクトデザインチームに提供します。(よりサステナブルな原材料の調達についてこちらからご確認ください

    GapとBanana Republicが循環性の原則を取り入れた新しいラインを導入するなど、エレン・マッカーサー財団によるジーンズ・リデザイン・プロジェクトのような組織とのパートナーシップを通じて私たちのブランドは道を切り開いています。
    材料と製造:
  2. 安全な素材、再生可能な素材、リサイクル素材の使用を増やし、循環製造におけるイノベーションをサポートします。

    香港繊維アパレル研究所(HKRITA)とともに、主要サプライヤーであるArtistic Millinersと共同で使用済み衣料からポリウレタンを環境に安全な方法で取り除く方法を開発する取り組みを進めています。また、HKRITAは、もう一社の主要サプライヤーであるArvind Limitedと共同で、有害な化学薬品への依存を減らす新しいデニム脱色方法の開発に取り組んでいます。マイクロファイバー・コンソーシアムとのパートナーシップを通じて、衣料品製造時の脱落繊維を減らす技術の理解を深めるためにリーズ大学(英国)の研究者に繊維サンプルを寄贈しています。
  3. 高度な資源回収:中古衣料の生地の収集、分別、リサイクルを行い、ファッション業界で使用する新たな素材へと変換する仕組みをサポートします。

    Accelerating Circularityの運営委員の一員として、サプライチェーンの研究、計画、モデル化を行い、アパレル業界の循環ソリューションをスタートさせていくプロジェクトをサポートしています。その一例が繊維から繊維へのリサイクルなど、ケミカルリサイクル技術(使用済み資源を化学的に処理して他の化学物質に転換して再利用する技術)への移行を見越した取り組みです。このパートナーシップを通じてBanana RepublicとOld Navyは、繊維廃棄の流れから繊維を新しい商品にリサイクルする方法のテストを開始しました。
  4. 循環型ビジネスモデル: 天然資源の利用から利益を切り離し 、お客様に対して新たな価値を提案します。

    thredUPやGive Back Box、How2Recycleとのパートナーシップを通じ、着古した服や着用後あまり傷んでいない服の再販売やチャリティへの寄付、オンライン注文で生じたEコマース用メーラーのリサイクルなどお客様のご協力頂いています。また、ストアのディスプレイ、商品説明、商品ラベル、ソーシャルメディアを通じて私たちの商品のサステナビリティと循環性に対する取り組みをお客様へ伝えています。アースデイと世界水の日に関する啓発キャンペーンを通じて、従業員やお客様も取り組んでいます。

    Gap Inc. 傘下のブランドは循環をサポートする革新的なビジネスモデルを作りました。たとえば、Banana Republicではサブスクリプションサービス「Style Passport」プログラムをローンチしたり、同ブランドのビンテージ品の販売のためオンラインマーケットプレイスのThrillingとパートナーを組んだりしています。

包装廃棄物とプラスチックへの私たちのアプローチ

環境に影響を及ぼし、私たちのビジネスにとっても不要なコストとなるゴミ、特に不要または再生再利用の難しいプラスチックの発生を防ぎ、適切な対応を世界規模で行う責任が私たちにはあります。

Gap Inc. から出る使い捨てプラスチック廃棄物の70%を占め対策が重要とされるハンガー、ポリ袋、ショッピングバッグ、Eコマース用メーラーへの対応に優先的に取り組んでいます。社内の部門横断型タスクフォースが上記の影響の大きなカテゴリーに対する解決策を見出そうと取り組んでいるほか、革新的なパッケージデザイン、商品ラベル、リサイクルプログラムにも投資しています。

Gap Inc. は米国内ではソフトプラスチックをリサイクルできる自治体が限られていることを考慮した解決策の検証を続けています。たとえば、店舗で何かをリサイクルできる余地がないかについて店舗従業員とより良いコミュニケーションを図ること、リサイクル性を意識して店舗用マーケティングツールを制作すること、店舗への輸送時のポリ袋のサイズを小さくするためにベンダー各社と協力することなどが挙げられます。

Eコマース用メーラーに配合される再生素材の比率を35%から50%に引き上げ、ライフサイクルアセスメントを利用して、代替品の影響と性能を確認しています。また、ファッション協定が開催するブランド横断型のワーキンググループを通じて、ポリ袋に代わる紙由来の代替品の研究開発を協力して行っています。

Old Navyは、ハンガーリサイクルプログラムを約65%の店舗に拡大し、すべてのアパレル商品のハングタグを廃止し、バージンプラスチックをリサイクル糸とラベルテープに置き換えるなど、廃棄物対策の先頭に立っています。また、Old Navyは、2023年までに米国とカナダの店舗でプラスチック製袋を廃止する目標を掲げています。

サステナビリティが製品のライフサイクルに与える影響と機会

デザインから調達、製造、お客様のクローゼットへ商品がたどり着くまでの商品ライフサイクルの全プロセスにおける環境への影響を理解するために、ライフサイクルアセスメント(LCA)を実施しています。このようなアセスメントを行うことによって、製品の二酸化炭素排出量、化学物質、水の使用量などの指標を評価し、サプライチェーン、社内チーム、お客様を巻き込んで、あらゆる段階での製品の環境負荷の低減を支援しています。

原材料

  • 水、エネルギー、土地の利用、汚染
  • 労働条件
  • 繊維セキュリティ
  • 繊維の追跡可能性

染色/仕上げ

  • 清潔な水と水利用の効率性
  • 有害化学物質/推奨化学物質
  • エネルギー効率/再生可能エネルギー

カットソー

  • 労働条件
  • 材料および廃棄物サンプル

パッケージ

  • 廃棄物、エネルギー
  • 不要かつ再生利用の難しいプラスチック

お客様の使用

  • 衣類の手入れ
  • 修繕/中古販売

着用できなくなったもの

  • 繊維廃棄物
  • 循環型経済
  • 衣料品の回収/リサイクル