Gap Inc.

2022年5月26日

* 以下は、米国本社Gap Inc.のプレスリリースの日本語訳です。英語の原文を読むにはこちらをクリック

サンフランシスコ2022526存在意義を明確に打ち出すライフスタイルブランド(Old Navy、Gap、Banana Republic、Athleta)を傘下に持つ米国最大手のスペシャルティリテーラーであるGap Inc.(NYSE: GPS)が、2022年4月30日を終了日とする2022年度第1四半期の業績を発表しました。

Gap Inc. CEO、Sonia Syngalは次のように述べました。「第1四半期の結果と見直しを行った2022年度の見通しには、業界全体への逆風と当社の短期的な業績に影響をしているOld Navyでの課題が反映されています。不本意な結果に終わったことは残念ですが、長期戦略に沿った継続的発展のため、この逆風を切り抜けてOld Navyのビジネスを再度安定させる力があると確信しています。この深刻な混乱期を乗り切り、これまで以上に回復力と敏捷性に長けた企業へと成長できると信じています。引き続き、Old Navy、Gap、Banana Republic、Athletaという存在意義を原動力とするアイコニックなブランドに対する信念を軸に『パワープラン戦略』に沿って前進を続け、そして長期にわたる成長、利益率の伸長、株主への価値還元に向け軌道修正に注力していきます」。

 

2022年度第1四半期財務結果

  • 純売上高は35億ドル、前年比13%減。
  • 2022年第1四半期の純売上高成長は、昨年中の景気刺激策の税免除の重複に関連して推定5パーセントポイント、事業売却、閉店、ヨーロッパのビジネスをパートナーシップモデルに転換したことに関連して推定約3パーセントポイントの悪影響を受けました。
  • 既存店売上高は前年比14%減。
  • オンライン売上高は前年比17%減で、純売上高総額の39%を占めました。
  • 店舗売上高は前年比10%減。当四半期末時点の店舗数は40か国以上で営業する3,414店舗、その内直営店は2,825店舗。
  • 売上総利益率は31.5%、前年比930ベーシスポイント減。
  • 商品粗利は前年比760ベーシスポイント減で、ここには一時的に増加した空輸コスト約1億7,000万ドル(480ベーシスポイント相当)が含まれます。これ以外の約280ベーシスポイント減の原因はOld Navyでの割引率の上昇とインフレによる物価上昇で、その一部はBanana Republicでの割引率低下がもたらした利益により相殺されました。
  • 賃料、共益費、減価償却費は主に当四半期の売上高減を要因として前年比で170ベーシスポイント引き下げられました。
  • 営業損失は1億9,700万ドル、 営業利益率はマイナス5.7%。
  • 純損益は1億6,200万ドル、希薄化後1株当たり損失は44セント。
     

2022年度第1四半期貸借対照表およびキャッシュフローの要点

  • 当四半期の現金および現金同等物の期末残高は8億4,500万ドル。
  • 営業活動に伴う純現金収入はマイナス3億6,200万ドル。営業活動に伴う純現金収入から有形固定資産の取得による支出を差し引いたフリーキャッシュフロー1は、5億9,000万ドル。
  • 棚卸資産残高は前年比34%増の32億ドル。
  • 設備投資は2億2,800万ドル。
  • 自社株買いは5,400万ドル、370万株。
  • 第1四半期の配当金の支払額は1株当たり15セント、総額5,600万ドル。
  • 取締役会は2022年度第2四半期の配当金を1株当たり15セントとすることを承認しました。

1 非GAAP財務指標であるフリーキャッシュフローに関する追加情報は、この指標に最も直接的に対応するGAAP指標との当該期間中の比較と共に本プレスリリースの最後にある表に掲載されています。
 

2022年度第1四半期各ブランドの結果

Old Navy

  • 純売上高は18億ドル、前年比19%減。当四半期の売上高には、サイズとアソートメントのバランスが取れていなかったこと、継続中の在庫納品遅延、主要カテゴリーの一部で見られた商品受容への問題による悪影響が見られました。
  • 既存店売上高は22%減。

Gap

  • 純売上高は7億9,100万ドル、前年比11%減。Gapブランドは、低所得の消費者にかかったインフレ圧力に起因する需要の低迷と昨年に対して納品遅延が続いたことにやや影響を受けました。このほかにも、Gapブランドの成長は中国におけるコロナ関連の強制的ロックダウンおよび全体的な需要低迷からも悪影響を受けました。
  • グローバルおよびノースアメリカの既存店売上高はそれぞれ11%減。

Banana Republic

  • 純売上高は4億8,200万ドル、前年比24%増。Banana Republicでは、特に直近のオケージョン向けの服と仕事着をベースにしたカテゴリーへのシフトが消費者の共感を呼んでいる前年のリローンチの恩恵が表れ始めています。
  • 既存店売上高は27%増。

Athleta

  • 純売上高は3億6,000万ドル、前年比4%増。Athletaは認知度向上と女性向けアクティブ/ウェルネスカテゴリーにおける権威としての地位確立に関して進歩を続けています。
  • 既存店売上高は7%減。


2022年度の見通し

Gap Inc. のエグゼクティブバイスプレジデント、CFOのKatrina O’Connellは次のように述べました。「Old Navyが抱える実行上の課題、マクロ消費者環境の先行きの不透明さ、コストインフレーションによる逆風、Gapブランドに影響を及ぼしている中国での事業低迷といった特定の要因の短期的な業績への影響を反映するため、2022年度の見通しを修正しました。当社の業績は当年度後半にはやや改善し、2023年度を迎える頃には勢いが得られるだろうと見込んでいます。当社は正しい長期的戦略を掲げていると確信しており、この先に待っている多くの機会を最大限活用できるよう当社のブランド、プラットフォーム、人材の態勢を整えるために対策を講じています」。

  • 当社は2022年度の収入についての見通しを改め、前年比で0~5%前後の減少を見込んでいます。
  • 予想売上総利益率は36.5%から37.5%の範囲。
  • 予想営業利益率は決算書ベースで1.8%から2.8%の範囲、 調整ベース2で1.5%から2.5%の範囲。
  • 決算書ベースの予想希薄化後1株当たり利益は40セントから70セントの範囲。
  • 海外市場における施策により見込まれる利益純額を除いた調整ベースの予想希薄化後1株当たり利益2は30セントから60セントの範囲。
  • 正味支払利息は約8,000万ドル。
  • 予想実効税率は約27%。
  • 設備投資は約7億ドル。
  • 引き続き、2022年度はOld NavyとAthletaそれぞれで30から40店舗を開店することを見込んでいます。350店舗閉店計画の一環として、当年中にノースアメリカ内のGapおよびBanana Republicの約50店舗を閉店する見込みです。

2 非GAAP財務指標である2022年度調整ベースの予想売上総利益率および予想希薄化後1株当たり利益に関する追加情報は、この指標に最も直接的に対応するGAAP指標との当該期間中の比較と共に本プレスリリースの最後にある表に掲載されています。

 

ウェブキャスト及びカンファレンスコールについて

本日、太平洋時間午後2時頃から3時頃まで、Gap Inc. のインベスターリレーションズのヘッドを務めるCammeron McLaughlinが、当社の2022年度第1四半期の業績について概要説明を行います。この内容はカンファレンスコール及びウェブキャストで実況中継されます。概要説明にはMcLaughlin氏の他、CEOのSonia SyngalとCFOのKatrina O’Connellも同席します。

カンファレンスコールにアクセスするには、こちらのリンクにて事前登録をお願いいたします。ダイヤルインに関する詳細は上記リンクでの登録者にお送りいたします。

本概要説明の生配信ウェブキャストはこちらのリンクからご覧いただけます。また、investors.gapinc.comにて録画の配信も行います。


非GAAP財務指標の公表
本プレスリリースには米国で一般に公正妥当と認められる企業会計の基準とされるGAAPに従わずに算出された、「非GAAP財務指標」が掲載されています。以下に説明する非GAAP財務指標の目的は、投資家に対し当社の財務パフォーマンスに関する有益な情報を追加提供し、過去のパフォーマンスと今後の見通しの総合的理解を強化し、経営陣が財務面、経営面での意思決定に使用する重要な指標に対する透明性を向上することです。当社では投資家が経営陣の視点から財務パフォーマンスを見られるよう、また、当社の本質的な財務パフォーマンスを複数期にわたり同業界の他企業との比較において計算するための追加のツールとして活用できると考えているため非GAAP財務指標を提供しています。本プレスリリースに掲載されている各非GAAP財務指標の使用目的に関する追加情報は本プレスリリースに付属する財務諸表に記載されています。

本プレスリリースに掲載されている非GAAP財務指標はフリーキャッシュフロー、2022年度調整ベースの予想売上総利益率、2022年度調整ベースの予想希薄化後1株当たり利益です。これらの指標では、本プレスリリースに付属する財務諸表で発表される一部の項目に対する影響を除外しています。

当社で使用する非GAAP財務指標はGAAPに従って算出された財務パフォーマンスの数値を代替するもの、またはそれらに優先するものとして考慮されてはならず、計算方法や調整の対象とする項目や事象の違いから他社で使用される類似名称の指標とは一致しない場合があります。 当社より投資家のみなさまに対しては、非GAAP財務指標およびそれらと直接比較が可能な本プレスリリース付属の財務諸表に掲載されているGAAP財務指標の照合を確認することとし、単一の財務指標のみによって事業分析を行わないよう強くお勧めします。当社が使用する非GAAP財務指標は、GAAPが定める標準的な定義がなく、いかなる包括的な会計規則もしくは原則に基づくものではないため、投資家にとっての有用性は限定的です。
 

将来の見通しに関する記述

本プレスリリース及び関連するカンファレンスコールやウェブキャストには、1995年米国私的証券訴訟改革法の「免責」条項に定義される将来の見通しに関する記述が含まれています。純粋に過去の事実に基づく記述以外はすべて将来の見通しに関する記述です。「予想する」、「見込む」、「考える」、「推定する」、「意図する」、「予定である」、「見積もる」などの用語やこれらに類似した表現も将来の見通しに関する記述とされます。将来に見通しに関する記述には、以下に関する記述が含まれます:混乱を切り抜け回復力と敏捷性を備えた企業への成長、パワープラン戦略の実行および成長、利益率の拡大、長期的な株主価値の実現、2022年度および2023年度の業績、当社の各ブランド・プラットフォーム・人材が将来的なオポチュニティを最大限活用できる態勢を整える、2022年度の収益成長と2022年度下期の前年比収益成長、2022年度および2022年度上期・下期の売上総利益率、2022年度の決算書ベースおよび調整ベースの営業利益率、2022年度の決算書ベースおよび調整ベースの1株当たり利益、2022年度の調整ベース1株当たり利益に対する国際的施策の影響、2022年度の純利息費用、2022年度の実行税率、2022年度の設備投資、2022年度の開閉店数および北米の店舗網合理化の完了、業界全体に吹く逆風を切り抜けOld Navyの再安定化を図る能力およびその実現のタイミング、Old Navyが抱える課題が2022年度の1株当たり利益に与える影響、インフレ・燃料費および時間給に関する逆風が2022年度の見通しに与える影響、2022年度の消費需要、短期的には、Old Navyの過剰在庫による売上圧迫、Old Navyのバリュー方程式へのフォーカスの再強化、インフレ環境下での消費者獲得、Old Navyのフォールおよびホリデーのアソートメント改善、Old Navyのデニム・アクティブ・フリースの各カテゴリーにおける主導的立場の維持、Old Navyの新学期シーズンに向けた安定した在庫状況、Old Navyの店舗およびオンラインのサイズ展開の最適化、Old Navyのウィメンズ全商品の価格公平性、Old Navyにおける在庫補充の最適化・需要のモニタリング・拡張サイズ展開の再調整、フォールのOld Navyでのウィメンズの中心的サイズの提供可能性、Old Navyのマーケティング構成とメッセージ発信のアップデート、バークレイ社との新クレジットカードプログラムを通じた顧客との関わり、Old Navyのコアアセットの強みと長期的価値、Old NavyのPrice ON-Lock施策、Athletaが今後複数年にわたって受ける追い風、Athletaの長期的な収益の年平均成長率、現在の消費者トレンドを最大限活用するためのAthletaの態勢、Athletaの2022年度のアソートメント構成、Gapにおけるブランドレレバンスとカテゴリーおよびチャネルの多様化の促進、Gapの2022年度中の卸売およびマーケットプレイスにおける事業拡大、 現在の消費者トレンドを最大限活用するためのBanana Republicの態勢、2022年度中・2022年度第2四半期中・2022年度下期中の空輸費用、中国のロックダウンが2022年度の見通しに与える影響、インフレ・Old Navyでの割引率の上昇・賃料共益費減価償却費のレバレッジ引き下げ・燃料費が2022年度の売上総利益率に与える影響、 2022年度下期中のOld Navyのプロモーション水準の改善、 2022年度中の賃料共益費減価償却費のレバレッジ引き下げ、2022年度中の販管費のレバレッジ引き下げ、2022年度中の裁量的支出の削減および費用管理、イギリスの配送センターの売却、Old Navyのメキシコ事業の転換、当社の配当金および株式買戻しプログラム。

これらの将来の見通しに関する記述にはリスクや不確定要素が含まれるため、将来の見通しに関する記述に記載されている内容から当社の実績がかけ離れる原因となる重要な要素も存在します。これらの要素には以下のリスクが含まれますが、これらに限定されません。いずれのリスクも当社の財政状態、経営成績、信用に悪影響を与える可能性があります:新型コロナ感染症の世界的流行に関連する世界的な経済環境および地政学的環境・個人消費動向・リスク、個人需要に関する当社の予想が不正確であるか納品遅延やその他グローバルサプライチェーンの問題を含む経済状況が当社の現在の予想よりも悪化するリスク、グローバルサプライチェーンの混乱が当社の事業と経営に与える影響を軽減し消費需要に相応の在庫を維持することに失敗しうるリスク、インフレが継続して当社の費用増を引き起こし消費需要にも悪影響を及ぼしうるリスク、在庫の効果的管理ができないリスクとそれを原因とする売上総利益率と売上高への影響、グローバルサプライチェーン内の遅延により販売に適した時期を過ぎた後に在庫が入荷し、多額の減損費用が生じるリスク、当社または当社のフランチャイズ加盟社が衣料品の流行や消費者嗜好の変化の評価または十分に猶予を持って対応することに失敗するリスク、ブランドイメージおよび評判の維持・強化・保護に失敗するリスク、当社のESG施策への社会的注目の高まりもしくは当社が宣言したESG目標を達成できないことがブランドイメージや評判に影響するリスク、米国および国際市場における当社事業の激しい競争、さまざまなリスクや不確実性にさらされる戦略的取引への参加またはその模索に関連するリスク、カスタマー・デジタル・オムニチャネルショッピングに関わる施策への投資が期待通りの結果をもたらさないリスク、主要幹部の後任人事や人材の保持・適任者の継続的誘致に失敗するリスク、グローバル調達と製造に関連した当社事業(費用およびグローバルサプライチェーンを含む)に対するリスク 、ベンダーが当社の定めるベンダー行動規範を順守できない場合など、海外からの商品輸入に関連した当社の評判や事業活動に対するリスク、当社が費用の増加・法律違反・法律上および財務上の重大なリスク・当社のセキュリティ対策への信頼喪失をもたらす恐れのあるデータの漏洩または脆弱性にさらされるリスク、当社のITシステムの障害や更新・変更により、当社の業務が中断されるリスク、当社の国際的な事業拡大が成功しないリスク、フランチャイズ加盟社あるいはライセンシーが当社のブランド価値を傷つけうるリスク、貿易問題が費用の増大や当社への衣料品供給量の縮小を引き起こすリスク、外国為替レートの変動リスク、既存店売上高や利益率に変動が生じるリスク、自然災害・公衆衛生の危機(現在の新型コロナ感染症をめぐる状況やそれに類するものを含む)・政治危機(現在のロシア・ウクライナ間の紛争などを含む)・世界的な気候の悪化・その他の大惨事が起きるリスク、当社または当社のフランチャイズ加盟社が新店舗の開店地の特定・交渉・確保や、既存店舗のリース契約の効果的な更新・改定・解約に失敗するリスク、当社が種々の法的手続き・訴訟・紛争・賠償請求に対する弁護に失敗するリスク、適用法や規制の遵守または規制や行政の変化への対応に失敗するリスク、当社のプライベートラベルのクレジットカードや提携クレジットカードに関連する当社のクレジットカードの取り決め、および新規クレジットカードの取り決めによる収益やキャッシュフローが減少するリスク、当社の負債水準が事業運営および事業拡大に影響を与える可能性があるリスク、当社および子会社が債務契約に基づく債務を履行できないリスク、当社の信用力の変化や市場環境の悪化により当社の金融資本市場へのアクセスが制限されるリスク、新会計基準の適用によって将来の業績に影響が生じるリスク、当社が自社株式買戻しプログラムに従って購入を見込んでいる株式の一部または全部の買い戻しを行わないリスク、当社の店舗閉鎖の過程で、または当社が未監査財務諸表に調整を加える必要が生じ得る後発事象の結果として、追加情報が発生する可能性のあるリスク。

見通しと異なる業績をもたらす可能性のある要素に関する追加情報は、2022年3月15日に米国証券取引委員会に提出されたForm 10-Kに掲載の当社の年次業績報告書およびその後米国証券取引委員会に提出する報告書に記載されています。

これらの将来の見通しに関する記述は2022年5月26日付けの情報に基づいています。経験や将来の変化によって、明記または示唆された業績見通しが実現しないと明らかになった場合でも、当社は将来の見通しに関する記述を公式に改訂または修正する義務を負いません。

 

Gap Inc. について

Gap Inc. は、存在意義を原動力にするライフスタイルブランドを傘下に持つ、最大のアメリカンスペシャルティアパレル企業です。Old NavyGapBanana RepublicAthletaの各ブランドを通じて男性、女性、子供向けのウェアとアクセサリー、パーソナルケア製品を展開する世界的専門小売企業です。オムニチャネル対応能力を活かしデジタル世界と実店舗に橋を架け、ショッピングエクスペリエンスの強化を推し進めています。Gap Inc. は「Inclusive, by Design(多様性を受け入れる、デザインを通じて)」を同社の存在価値として指針に掲げ、従業員、コミュニティ、地球に対して正しい行動を取りながらカスタマーに愛される商品とエクスペリエンスを生み出しています。直営店舗とフランチャイズ店舗およびオンライン販売を通じて、世界各国で商品を提供しています。2021年度の純売上高は167億ドルでした。さらに詳しい情報はwww.gapinc.comにアクセスしてください。
 


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